横浜美術館 「はじまりは国芳 -江戸スピリットのゆくえ」 2012.12.16
国芳好きな葉さんの発案で、横浜美術館の「はじまりは国芳 -江戸スピリットのゆくえ」展へ。
残念なことに言い出しっぺの葉さんは、直前に都合が悪くなって欠席でしたが、
日曜日はいいお天気で、気温も高く、まさにきもの日和でした。
元町中華街駅からみなとみらい線に乗って、みなとみらい駅へ。
地上に出てみると、また新しい建物が建設中で「ここはどこ?」とちょっと戸惑います。
横浜美術館の人々の多い入り口に向かって歩き始めましたが、なんか地味。
と思ったら西区の投票所でした。
展覧会の入り口は、その向こうでした。
クリーム色の紬に「雪椿」の羽織。ショールなどなくても寒くない、いい陽気でした。
縞のきものに紫の道行。袖口から覗く紅絹(もみ)の赤が素敵。
展覧会は前期と後期に分けて展示をしていたようですが、その総数255点と膨大な量。
しかも大半は浮世絵なので、近づいてよおく見ると、様々な発見がある。
なので、つぶさに見ていては疲れます。それぞれ見方に強弱をつけて見てきました。
有名な「宮本武蔵の鯨退治」は三枚続きのそれぞれが浮世絵サイズなので
その迫力ほどに絵が大きくないことに、ちょっと意外な印象を受けました。
一番印象に残ったのが、この浅草寺の絵馬。
「浅茅が原の一ツ家の鬼女伝説」を題材にした、なんとも不思議な絵。
鉈を手に真ん中に仁王立ちした鬼婆が首をつかんでいるのは、自分の娘なので
娘の顔には、恐怖というより悲しみがあふれています。
左にほんわかとした面持ちで座る稚児の表情も不思議ですが、これは観音様の化身であることの表現かと思われます。
娘の顔も稚児の顔も近代の日本画のような雰囲気でした。
膨大な量の展示に少々くたびれたので、カフェで一休み。
今回のきものの写真も載せておきましょう。
粋な縞のきものに薄緑の帯揚げが差し色として効いています。
クリーム色の地に絣で花柄が飛んでいます。
「雪椿」の羽織に合わせて帯も椿にしてみました(うっ、背中に妙なしわが。気をつけよう)。
美術館を出ると、もう夕暮れでした。
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