三溪園 「日本の夏じたく」 2013.05.18
風薫る五月、青もみじが目に鮮やかな三溪園へ。
園内の鶴翔閣で催される「日本の夏じたく」展を拝見するためです。
展示会に参加される秩父銘仙の新啓織物さんに敬意を表して
モトさんはお母様譲りの縞の銘仙。
青味の強いグリーンに赤の縞。軽やかで光沢のあるきものです。
この時期は袷(あわせ)にするか単(ひとえ)にするか悩みますが、
葉さんは袷だけどすっきりしたアイボリーの縞のきもの、暑がりの八谷は菖蒲柄の単にしました。
決まり事など気にせずに、その日の気温や自分の体調に合わせて着ればいい。
難しく考えると、きものへのハードルが高くなってしまいますものね。
展示会は大盛況。
ガラス、漆、銀細工、染め、織り、刺繍など様々な工芸のブースが
日本家屋の鶴翔閣の中に展開され、どこもお客さんでいっぱい。
私たちもいろいろ見てまわり、やっとたどり着いた新啓織物さんもお客さんで込み合っていました。
少し人が引くのを待って、新井さんにご挨拶。
奥様がお召しのピンクの市松柄の銘仙が柔らかい光沢があってとても素敵でした。
ご主人は髪形が夏バージョンになってました。
写真上、左側の反物ですが、最初見たとき、私の老眼もいよいよそこまで来たかと思っちゃいました(笑)
丸く染めた経糸をずらして作った文様だそうです。
写真下、右側は同じ柄で経糸のずらし具合を変えたもの。ずいぶん表情が違うものです。
上の写真は新井さんの奥様がお召しの市松柄の経糸に緯糸の素材を変えて紬糸で織ったもの。
ふんわりと柔らかく、軽くて光沢がある。こちらもとても素敵でした。
お二人が工夫を重ねて、新しいものを作り出している、その楽しさがこちらにも伝わってきます。
それにしても、こんなにふんわり軽やかな反物を、あのガチャンガチャンという力織機で織る、
その調整の繊細さは私など想像することしかできませんが
やはり新井さんも、そこに誇りをお持ちのようです。
そんなお話をしているうちに、待ち合わせをしていた「文様がたり」の熊谷さんご夫妻と
熊谷事務所の望月さんご夫妻がいらっしゃいました。
なかなか入ることのない鶴翔閣なので、望月さんのご主人に3人の記念写真を撮っていただきました。
なぜか後ろにいらした方の赤いワンピースがいいアクセントになっています(笑)
熊谷さんご一行に内苑を少しご案内して、そのあとは中華街で食事をご一緒しました。
閉園間際の三溪園大池前で集合写真を何枚か撮りましたが、みんなが笑っているこの写真が一番いい感じでした。
左側の望月ご夫妻は、奥様が綿のきものにバティックの帯で
カジュアルなご主人といいハーモニーを醸していらっしゃいますね。
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