vol.01

兵児帯を作ってみる

小さな針仕事と言いながら、いきなりのオオモノですが、
ミシンで、だあーっと直線縫いすればいいので、大した技巧を持たない私でもなんとかなります。
ゆかたの季節を間近に控え、今年は兵児帯もいいかもしれないと思ったものの
売られている兵児帯は、どうも若い人向けばかりで、手持ちのきものやゆかたに合いません。
大人だって、たまには兵児帯で少し華やかに、でもすっきりとしたおしゃれがしたい。
ならば、作ろう、作るしかない。
で、蒲田のユザ○ヤの改装前セールに突撃。仕入れてきたのが2種類の生地。
ベージュのサテンとレースが縞になっているほうは、もしかしたらカーテン生地かもしれません。
それと、薄いグレーのバックサテン。

kiji

この2種類を使って昼夜帯、つまり表と裏両方使える帯を作ろうと目論んだのです。
しかし生地をまっすぐに切るのって、なんであんなに難しいんでしょう(私だけですか?)。
断ち目がよたよたしていますが、最後に帳尻を合わせればいいのだと自分に言い聞かせ、先に進みます。
32cm幅(うち2cmは縫い代)×102cm(うち2cmは縫い代)×3枚+32cm幅(うち2cmは縫い代)×52cm(うち2cmは縫い代)×2枚
これが片面の分です。
縞のほうは130cm幅だったので110cm、バックサテンは110cm幅で130cmを買いました。
布目が縦と横になるけど、無駄な端切れを出したくないがために、その辺は目をつぶりました。
出来上がり寸法は4m×30cmを想定しています。あくまで想定というところがアバウトですが…。
100cm長の布と50cm長の布を下のように、はぎ合わせます。

hagiawase

これは以前、半幅帯を作った時と同じでいいだろうという、これまたアバウトな考えです。
これが2枚できたら、中表にして、周りをぐるりと縫います。
この時、縫い始めと縫い終わりの間を20cmほど空けておきます。

nuikata

ここで、ちょっとした落とし穴が。
今回選んだ2種類の生地。レースの縞はいいのですが、バックサテンはけっこう滑るのです。
テクスチャーの違う2枚を合わせてミシンをかけるため、どうしてもズレやすい。
「だあーっと直線縫い」のはずが、だましだましカタカタ縫うことになりました。

nuu

ぐるっと縫えたら、20cmの空きから手を差し入れ、帯の先端をつかんで
引き抜いて、表に返します。
毛糸用のとじ針など先端が太めの針を使い、帯の端の角をきれいに整えます。
そしてアイロンをかけると、ゴールはもうすぐです。
あとは20cmの空きをかがって閉じるだけ。

出来上がりが、これです。
けっこう、ちゃんとした帯に見えるじゃないかと自画自賛。

nuu

せっかくですから、さっそく結んでみましょう。
ほら、ねっ。大人の兵児帯もいいものです。夏が楽しみになってきました。

nuu

針仕事・文・写真/八谷浩美

11 June 2012