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1 赤地龍唐子唐花文様更紗 長崎 江戸後期
長崎更紗の中央には龍文様、周囲に長崎更紗特有の唐子や、
唐花文様の飾り枠が施されています。
風呂敷使用といわれていますが、中央に龍の顔があるので、
掛け帛紗か打敷きとして作られたのではないかと思われます。
*画像はクリックで拡大されます
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2 赤地龍唐子唐花文様更紗 長崎 江戸後期
大胆で珍しい正面向きの龍です。
動物の家紋には正面向きの兎などもあります。
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3 白地雲龍鳳凰文様更紗 京 江戸後期
更紗本来のユニークな形の龍と鳳凰(?)。
何とも、とぼけていておおらかな形で、
私はこういった面白い柄が好きです。
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4 白茶地龍文様更紗 京 明治
普通、龍文様は雲などを組み合わせて作っていますが、
この文様は龍のみで構成しています。
龍の体の流れが 上へ上へ、下へ下へと視線を移し
奥行きを出す構成がとてもうまいと思います。
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5 黄地雲龍立涌文様更紗 明治
これも正面向きの龍。
龍は天に向かって雲の上まで登り、雷雲を起こす。
もう一方の赤い丸は太陽のイメージか、
龍のパワーをシンボリックに表したものか不明です。
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6 白地雲龍立涌文様更紗 明治
日本風な立涌文様に龍と雲とを組み入れた文様。
明治時代になると
海外から化学染料が入ってきたので
江戸時代の文様の雰囲気から随分と変化しました。
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7 白地雲龍丸文様更紗 明治
藍色の地文様が龍の鱗のイメージに見え、
丸の中の龍と重なって面白い効果を出しています。
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8 白地雲龍文様更紗 京 明治
明治から大正時代になると、
定番の龍の形になり、
更紗本来のおもしろさがなくなってしまいます。
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9 白地龍の丸に草花文様更紗 堺 明治
龍と草花文様を丸紋にし、 龍は雨龍ともとれる形です。
何を文様にしたのか解りづらいですが、
そこが和更紗の面白いところでしょう。
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10 赤地丸雨龍文様更紗 江戸後期
随分省略した雨龍ですが、
単純化したパターンは
文様の作り方としては面白いです。
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11 緑地雨龍丸文様更紗 京 江戸中期
江戸時代の裃文様を復元した雨龍文様。 図案=熊谷、彫り=内田勲、染め=中野史朗。
詳細は拙著『和更紗江戸のデザイン帳』をご覧ください。
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12 黒地雨龍文様更紗 江戸後期
小紋染めなどに見られる、
菱形の格子状の文様になっています。
雨龍は丸や四角、縞文様に変形して
使われることも多かったのです。
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